音響の新たな可能性を追求したBluetoothステレオスピーカー「Ono」

Remion Design Studioが挑む、音とデザインの融合

Remion Design Studioが開発したBluetoothステレオスピーカー「Ono」は、音響技術とデザインが一体となった新たな可能性を示す製品だ。そのユニークな形状と優れた音質は、音楽を愛する人々に新たな体験を提供する。

「Ono」の開発は2011年に始まった。Remion Designの主任デザイナー、アンドラス・オラヴェッツの卒業論文としてスタートし、長い間引き出しにしまわれていたプロジェクトが、再評価と改良を経てついに製品化された。そのカーブした形状は、エンジニアリングの結果生まれたもので、外装デザインはそれに従って作られた。特別なディフューザーデザインを採用することで、最高のステレオサウンドを実現している。

このデザインの主要な機能は、完璧な音を提供することだ。形状はハンガリーの神話に登場する首領レヘルの角笛に触発され、スピーカーの性能と内部コンポーネントの配置に機能的に適応するように設計された。その結果、エンジニアリングのおかげで全く新しい、ユニークなスピーカーデザインが生まれた。

製造には、真空鋳造部品(筐体、スタンド)を使用し、表面には黒色の微細な仕上げが施されている。スピーカーのサイズは、幅649mm、奥行き193mm、高さ556mmとなっている。

「Ono」はBluetoothアンテナを通じて受信したオーディオファイルを再生する。内部には50Wの深音・中音スピーカーが2つ、高音スピーカーが1つ搭載されており、専用の充電式バッテリーと外部アダプターが付属している。

デザインの研究段階では、一般的なスピーカーの形状の理由を理解し、普通の形状を作らないようにするための調査が行われた。その後、必要な技術改良を全て持ち、特殊な形状に適合する内部部品を見つけるための研究に焦点を当てた。この段階では、オーディオフィルや音響エンジニアの助けを借り、彼らにスピーカーの音声をテストしてもらった。

デザインにおける最大の挑戦は、エンジニアリング/技術開発だった。2011年に作られたオリジナルのユニークな形状を保つことを目指した結果、この困難が生じた。しかし、Remion Design Studioはその目標を達成し、機能性とミニマリズムを兼ね備えた耐久性のあるデザインを生み出した。

「Ono」は、2021年のA' Audio and Sound Equipment Design Awardでブロンズを受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与される。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: REMION Design Studio
画像クレジット: All images belong to Remion Design Ltd.
プロジェクトチームのメンバー: Chief designer: Andras Oravecz Chief Engineer: Peter Rimoczi Engineer: Lidia Incze Engineer: Reka Velkey Graphic designer: Rita Reszegi
プロジェクト名: Ono
プロジェクトのクライアント: REMION Design Studio


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